トップセラピストに聞く!「PETIT COQUETTE(神楽坂プティ・コケット)」/舞谷れい
メンズエステ界で活躍する人気セラピストを恋愛コラムニストとしても活躍する、ライターのミクニシオリさんがリフガイド女子部としてインタビューします。個性的なセラピストさんが集まる人気のお店「PETIT COQUETTE(神楽坂プティ・コケット)」で活躍する舞谷れいさんが、模索しながら行きついた自分なりのお仕事スタイルついてお話してくれました。
自分らしい接客をしていく
メンズエステで働くということは、男性をお客様にするということ。例えばキャバクラやガールズバーで求められるような「女性らしさという名のホスピタリティ」が絶対に求められる……そう思っている人も多いのではないでしょうか?
もちろん、男性に対して求められる女性像で振る舞うことができるセラピストさんは売れるでしょう。しかし、そう振る舞わなくともお客様に求められるセラピストさんもいます。
今回お話を聞いた「神楽坂プティコケット」舞谷さんは、あえて「女性らしく振る舞うこと」に頼らず、マッサージに特化して自分らしい接客をされているセラピストさん。彼女のコツは「あえてキャラクターを作らないことで、お客様にフィルタリングしてもらう」ことなのだそう……?
オーナーセラピスト店舗は「マッサージスキル」の向上が見込める!
ミクニ 舞谷さんは「プティコケット」が初めてのメンエスということでしたよね。それまでは何をされていたんですか?
舞谷 それまではいわゆる一般企業で、営業として働いていました。残業もある仕事でそれなりに忙しく働いていて、転職を考えて一度仕事を辞めたんです。すぐに転職活動をしてもよかったのですが、人生の夏休みのような時間が少し欲しくて……でも、バイトくらいはしないと生活ができなくなってしまうから、と思って始めたのがメンズエステのお仕事でした。
メンズエステならお金を稼ぎながら、マッサージ系の資格も取れるし。前職が頭を使う仕事だったから、肉体労働がしたかったというのも大きな理由でした。キャバクラやガールズバーを選ばなかったのは、サービス業よりも技術職的な仕事に興味があったからです。
メンズエステはマッサージを提供するお店だから。私自身に会うということに価値を置いてもらうよりも、マッサージを提供することに価値を置いてもらう距離感が、私にはちょうどいいかなと思ったんです。
ミクニ キャバクラやガールズバーは、お客さんは指名する女の子に会いに行くことが目的ですもんね。メンズエステではセラピストさんに会いに来る、というだけでなくて、その人のマッサージを提供してもらえる、というワンクッションが挟まる。これが、舞谷さんにとってはちょうどよかったと。
舞谷 そうですね。自分にも、会話のホスピタリティにもそこまで自信があったわけじゃなかったから。でも、始めてみたらマッサージが本当に大好きになって……。思ったよりも長く続けることができています。
ミクニ 神楽坂プティコケットは、女性セラピストさんがオーナーをされているお店ですよね。どうしてこのお店を選ばれたんですか?
舞谷 大きいきっかけは神楽坂という街に興味があったことですね。渋谷や新宿、池袋といった繁華街で働くことが少し怖かったので、自身も接待などで使ったこともあって、ゆかりのあった神楽坂に興味を持ちました。だから、神楽坂に絞ってお店を探しました。
ミクニ じゃあ、お店選びで重要視したのは勤務地だったんですね。
舞谷 最初は。でも実際入ってみると、女性オーナーさんのお店は、やっぱり女性セラピストにとってもメリットが多いと思います。
お店のシステムやお客さんのことなどの相談も、マッサージについての相談も、全部オーナーにワンストップで聞いてもらえます。特にマッサージに関しては、オーナーに直接研修をやってもらえるので、分からないことがあれば、研修が終わったあとでも気軽に聞けるし、何回でも教えてもらうことができます。
ミクニ オーナーセラピストさんのいるお店は、やっぱりマッサージに力を入れている店舗が多いですよね。店舗によってはマッサージ研修は外部研修だったりすることもありますし、そうすると入店後はなかなか、困ったことがあっても聞ける人がいなかったり……だから、自分で研修に行かれる方も多いですよね。
舞谷 私はマッサージを受けるのが大好きなので、個人的に外部研修にも参加していますが、困った時に身近に相談できる人がいるのは大きいですね。
プティコケットはセラピスト同士も仲がいいので、仕事終わりに他のセラピストさんに困りごとを相談することもあります。接客のことやマッサージのこと、アドバイスをもらいたい、など一人で抱え込むより誰かに相談したいという人にはおすすめです。
キャラは作らない。そうすれば自然に「気が合う人」が集まってくる
ミクニ ちなみに少し気になったんですが、舞谷さんはTwitterの使い方が独特ですよね。メンエスのセラピストさんたちは、集客のためにSNSを使っているからか自撮り投稿が多い人がほとんどですが、舞谷さんはなんていうか、好きに使ってらっしゃってますよね。趣味の投稿もあったり、ただのつぶやきっぽい投稿も多い。
舞谷 私は営業時代から割と普段通りに振る舞ってしまうところがあって、こういうサービス業だからといって自分のキャラを作る、ということもあまり得意でなくて。集客のためには、もっとカワイイことをつぶやいた方がいいのかも、とは思うのですが……そういうことをやっている人はいっぱいいるし、私よりもっとカワイイ子がやっていることを真似しても、上手くいかないんじゃないかなと思って、けっこう好き勝手に使っています。
でもその分、私のTwitterを知っている人は、私がなんていうか「媚びない言動」を取っていることを許してくれる人たちだから。その分、実際に会った時にギャップがなくなるんですよ。だから、私のことを指名してくれるお客さんは本当に私と気が合う人も多いんです。音楽の趣味が合う人とか、同じような本を読んでるような人とか。SNSでキャラ作りしないことは、自分らしく働くための一種のフィルターなんです。
ミクニ なるほど。Twitterでだけ女の子らしく振る舞っても、実際に会ってみた時にギャップが強かったら、リピートにはつながりませんもんね。なら最初から、SNSでも自分らしく振る舞っていれば「思った感じと違う」と思われないで済む、と。
舞谷 誰にでもおすすめするわけじゃないですけど、自分らしくいたいという思いが強い方は、そうしてみるのもいいんじゃないかと思います。SNSの更新は無償なわけですし、疲れちゃったら元も子もありませんから。
ミクニ じゃあやっぱり、舞谷さんの強みは接客そのものよりマッサージですか。
舞谷 そうですね〜。稼いだお金で人気のセラピストさんのマッサージを受けに行ったり、外部の講習を受けたりはしているので、マッサージが好きという気持ちは強いと思います! 会話で色っぽさを作ったりするのが苦手な分、マッサージでは色っぽさも大事にしています。得意な施術はうつ伏せマーメイドです(笑)。
ミクニ 線引がしっかりしてある感じがいいですね。舞谷さんはスタイルもいいから、色恋な会話がなくても、その方法で十分にお色気は伝わりそう。ちなみにその「色っぽい施術」の中で、嫌な思いをされたりすることはありましたか?
舞谷 たまにお触りなどが激しいお客様もいらっしゃいます。そういう時は、お客様の理性に訴えかけるよりも、しっかりとわかりやすく、物理的に拒絶するようにしています(笑)。
色っぽさを求めちゃう人でも、マッサージが上手かったらやっぱり何も言えなくなると思うんですよ。だから、私はもっともっと気持ちいいマッサージを研究したいんです。
ミクニ うーん、やっぱり気持ちいいマッサージは男性を黙らせちゃうってことですね。参考になりました。
「女の子らしさ」はマストではない
男性客を相手にするメンズエステでは、店舗によってお客様の前で女の子らしく振る舞うように、とマニュアルにかかれているお店もあります。しかし、だからといってメンズエステで稼ぐためには「女の子らしく、色っぽく振る舞わなければいけない」というわけではないんです。
気の利いたお世辞、セクシーな自撮り……こういったものが集客に繋がることも事実ではありますが、そういうことが上手にできなくても、自分らしくお金を稼いでいるセラピストさんもいます。
顔を出すか出さないか、自分のどの性格の側面をアピールするのかなど、自分の強みをよく考えて、自分に合った集客の方法を選択してみてください。ただ少なくとも、SNSで女性らしさを過度にアピールすることは、マストではないということも事実です。
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