トップセラピストに聞く!「Gaia~ガイア~」/ 渡辺ゆな
メンズエステ界で活躍する人気セラピストを恋愛コラムニストとしても活躍する、ライターのミクニシオリさんがリフガイド女子部としてインタビューします。コロナ禍の影響からメンエスで働き始めた渡辺さんが現在の仕事ぶりやお店との出会いについて話してくれました。
コロナ禍にメンズエステデビュー
ウィズコロナのまま、二度目の春がやってきた2021年。儲かる業界、儲からない業界の格差も広がっており、複業、副業としてメンズエステを選択する女性も増えているようです。
今回話を聞いたのは、コロナ禍にメンズエステセラピストとしてデビューし、1年でナンバーワンに上り詰めた女性です。初心者セラピストがメンズエステに感じた魅力と、SNSを頑張らなくても指名が獲得できている理由を探ります。
「稼げる」こと以上に嬉しかったこと
ミクニ 渡辺さんはコロナ禍の中でメンズエステセラピストをはじめられたそうですね。
渡辺 そうなんです。コロナの影響で本職の給料が減ってしまって、何かバイトを始めようと思ったのがきっかけです。その頃は単発で出来るバイトもすごく少なくなってしまっていて、夜の仕事を検討することにしました。
これまで男性経験が全くなかったので、風俗で働くのは怖くて。「脱がない 高収入バイト」でネット検索していた時に、メンズエステの存在を知ったんです。
ミクニ 男性経験がない中で、このお仕事をするのに不安はありませんでしたか?
渡辺 正直よく分からずにはじめたので、思っていたのと違かった、というのはありました。ただ男性にマッサージするだけだと思っていたけれど、予想以上にセクシーな仕事だった(笑)。
最初はシンプルに、男性経験がない私がセクシーなお仕事ができるのかが不安でした。でもいざ仕事してみると、男性から女性として意識されることが意外に嬉しくて。今は「稼げる」こと以上に「本指名が返ってくることが嬉しい」と思うようになりました。
ミクニ たしかに、メンズエステでの男性との距離感ってすごく絶妙ですよね。
渡辺 学生時代から男性との交流が少なくて、男性=外の世界の住人みたいな感覚だったけど……。癒す立場として男性と関わることが、自分には向いていたのかもしれません。
もともと人見知りしないし、好奇心も旺盛なので、初対面の人と話すことも好きなんです。まだよく知らない人を知っていくことや、その人が好きなことの話を聞くのもすごく楽しいし……メンズエステでは、お客様の心も体も癒せるというのが嬉しいです。
コミュニケーションのコツは「甘やかし術」
ミクニ 渡辺さんが考える、お客様を癒すってどういうことですか?
渡辺 男性って、いろんなところでいろんな役割や肩書きを持っている人が多いと思うんです。たとえば会社では管理職だったり、家ではお父さんだったり……。普段しっかりしている人ほど、そういう役割に疲弊してしまうこともあると思うんです。
そういう役割から解放されることができる場が、メンズエステという場所なんじゃないかなと思っています。男だからとか、年上なんだからってことを忘れて、甘やかしてあげたいと思っています。共通の友人には話せないことを話せる相手になりたいなとは思っています。
ミクニ すごく達観されてますね……!でも、本質をついてる気がする。
渡辺 本職が教育関係なこともあって、落ち着いてるとか包容力があるねって言われることもあるかも。子どもと一緒、と思って接してる部分もあったりします。
ミクニ 母性的な女性を好む男性って多いですもんね。そういうところが短期でナンバーワンを獲得できた理由なのかもしれませんね。
渡辺 そうですね……円滑なコミュニケーションの助けになっているかなとは思います。ちょっとボディタッチされそうな時とか「手はお膝でしょ〜」みたいな感じでゆるく注意すると、けっこう素直に受け入れてくれる人が多くて。嫌なこととかもされづらい気がしています。触らせてあげること以外で、特別感を感じてもらうことを意識しています。
ミクニ お客様とのコミュニケーションで気をつけていることはありますか。
渡辺 最初はたくさん疑問文を投げかけるけど、思い出したくないことを思い出させるのは嫌だなと思うので、お客様の自発的な言葉を引き出すコミュニケーションを気をつけています。キャバクラじゃなくてメンズエステに来るお客さんって、疲れてたりシャイだったりする人も多いと思うので。距離を詰めることは必要だけど、失礼にはなりすぎないように……という感じですね。
あとは、最初は心を開いてもらうために下の名前を聞くようにしたり、施術後に私のどこが好きと思っているかとか聞いちゃいます。施術って言われたら次からも施術を頑張るし、優しいところとか言われたら、次も楽しく会話できるようにするし。長い関係になるための参考にしています。
それに、最近はおうち時間も増えていて暇も多いので、雑誌読み放題のサブスクを使って、カメラやゴルフ、競馬など男性も好きな趣味系の雑誌を読んで、浅い知識を仕入れてます。そのあたりは詳しい男性が多いので、会話のきっかけになるんです。
ミクニ 銀座のママみたいなホスピタリティ!共通の会話を持ってるってけっこう大切ですもんね。
店選びの決めては「オーナーの人柄」
ミクニ ちなみに最初の店舗が「ガイア」だったとのことですが、お店選びのきっかけってなんだったんですか?
渡辺 決めてとなったのはオーナーの人柄のよさだったと思います。実は他にも面接してみたお店があったんですけど、オーナーの雰囲気が怖くて……。
ガイアのオーナーはすごく常識的な人で、しかも仕事も早いんです。ルームの中で備品が壊れた、足りないって時もすぐに対応してくれるし、親身に話を聞いてくれるので、シンプルになんでも相談しやすかった。
ミクニ メンエス界隈で「ガイア」が良店と言われているのは、オーナーさんの人柄の良さが出ているのかもしれませんね。渡辺さんは高田馬場と代々木のルームに出勤されているんですよね。
渡辺 店の集客力がすごいので、私はあまりSNSを頑張っていないのですが、客足が途絶えないのはすごいところかなあと思っています。
高田馬場も代々木も街の雰囲気は似ているんですけど、私はすごく好きですね。どちらも新宿近くで繁華街もすぐそこだけど、街の雰囲気は落ち着いてて治安もいいです。でも、乗り換え駅として使われやすい駅だったりするので、仕事終わりの帰り道で寄ってくれる人が多いです。ピークタイムが早くて働きやすいですね。
ミクニ 渡辺さんは今後もメンズエステで働いていきたいと考えていますか。
渡辺 はじめた時は生活費の足しにしたいという気持ちだった。今は本職もまた元通りになりつつあって、生活の困窮からは抜け出すことができたんですけど、もっとマッサージを勉強したいという新しい目標ができたので、そのためにもっと貯金したいし、お客様とも関わっていきたいなと思っています。
ガイアは人柄のいい男性オーナーに加えて、女性スタッフもいるお店。「初心者でも働きやすかった」という渡辺さんのお墨付きもいただきました。
男性経験が少なかったという渡辺さんですが、雑誌で男性の趣味を研究したり、相手を気遣うコミュニケーションを考えていたりと努力家な一面も。入店からわずか一年でナンバーワンを獲得できた背景には、こういった小さな努力が積み重なっているように感じました。しかし、渡辺さん自身はそれを努力と捉えていない感じだったことも印象的でした。仕事ができる人は、いつだって努力を努力と捉えていないもの……。そのストイックさは、メンズエステ以外の仕事でも活きることでしょう。
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